ロラゼパムを初めて飲んだ瞬間、頭の中がすっと静かになったのを覚えています。
ずっと騒がしかった思考が一段落し、音のボリュームが落ち、ようやく「世界が静か」という状態を理解できました。
ただ同時に、あまりの効き方に「これは依存リスクが高い薬だな」とも感じました。
この記事では、中度ADHD・軽度ASDの私が、ロラゼパムをどんな条件で使い、なぜ必要なのかを一次体験としてまとめます。ちなみに記事執筆時点では、不安症状も落ち着いており、精神科医の指示に従ってロラゼパム頓服を辞めています。
この“不安の土台”になっている特性については、診断記事に詳しく書いています。
不安が暴走する条件
睡眠不足の日
睡眠不足の日は、朝から世界がざわついて見えます。
生活音が刺さるように大きく聞こえ、小さな刺激でも反応しやすくなり、不安が一気に膨らみます。
思考はネガティブに傾きやすく、「全部自分のせいだ」という自己否定に直結しやすい日です。
私の場合、睡眠不足は不安 → 衝動性という連鎖のスタート地点でした。
この連鎖の始点である睡眠については、睡眠薬レビューで詳しく比較しています。
疲労とストレス
疲労が積み上がっていると、認知の余裕がなくなります。
普段なら流せることも、過剰に気にしてしまい、想像が悪い方向へ広がりやすくなります。
「考えすぎている」自覚があっても止められず、不安の量そのものが増える感覚です。
ASD由来の情報過多で脳がオーバーヒート
人混み・予定変更・音刺激が多い日など、情報量が増えると脳がオーバーヒートします。
聴覚過敏ぎみのため、音がどんどん蓄積していき、頭の処理が追いつかなくなります。
その結果、細かい不安がまとまって、形のない「漠然とした不安」だけが残ってしまいます。
ロラゼパムを飲んだ瞬間に起きたこと

思考速度が落ちて“静寂”が訪れる
ロラゼパムを飲んで20〜30分ほどすると、頭の中のスピードが落ちていきます。
ずっと高速で回っていた思考が、ひとつずつ静かにフェードアウトするような感覚でした。
「静寂ってこういうものなのか」と初めて理解した瞬間でした。
聴覚過敏が消えて、世界が静かになる
普段は気になってしまう生活音が、遠くに引いていくように小さく感じられます。
音の輪郭が丸くなり、世界全体のボリュームが下がるような体感です。
ASD寄りの聴覚過敏が強い私にとって、これはかなり大きな変化でした。
衝動・不安が均質化する感覚
ロラゼパムを飲むと、不安の“尖り”が消えていきます。
量はゼロではないのですが、急激に跳ね上がることがなくなり、均質に平らになるイメージです。
突発的な衝動も出にくく、判断がしやすくなりました。
“定型の世界”を初めて知った実感
ロラゼパムで静かになった世界は、「あ、これが普通なのかもしれない」と感じる落ち着きでした。
頭の中の音量や思考量が通常より多いと気づいたのは、この体験が初めてです。
自分の“基本値”がどれだけ騒がしかったのかを可視化されたような感覚でした。
効きすぎるからこそ、依存性も理解できた

なぜ依存リスクがあるのか
ロラゼパムは、効いた実感が極めて分かりやすい薬です。
だからこそ、「しんどいから飲めばいい」という使い方をすると依存に近づきます。
特にASD/ADHDの私のように、思考・音・不安の“ノイズ”が強いタイプは、効果への満足度が高くなりやすいと感じます。
私が設定している“使用ルール”
依存リスクを避けるため、ロラゼパムは明確な条件のときだけ使うようにしています。
- 睡眠不足+不安が明確に暴走している日
- パートナーに「今日は飲んだほうがいい」と指摘された日
- 感覚過敏と情報過多で処理能力が落ちている日
「なんとなく不安だから」という理由では飲まないようにしています。
また産後はこの“不安と衝動”がさらに強まり、精神安定薬をリレーする必要がありました。
不安の出現パターンと、頓服の出番
睡眠不足 → 不安 → 衝動性という連鎖
私の場合、不安は単体では出てきません。
睡眠不足 → 認知ストレス → 不安 → 衝動性という順番で悪化します。
この連鎖が始まると、自分では止めにくく、生活が崩れやすくなります。
頓服は連鎖を切るスイッチとして使う
ロラゼパムは、この連鎖を途中で強制的に切るスイッチとして機能します。
根本治療ではありませんが、「これ以上悪化させない」という点では非常に役立ちます。
特に育児中は、感情の暴走が家庭に影響を与えやすいため、頓服は安全装置のような役割を持っています。
まとめ:頓服は正しく使えば大きな支えになる
薬は“メガネ”であり“免罪符ではない”
ロラゼパムは頼りになる薬ですが、免罪符ではありません。
必要な場面で使い、自分の行動への責任は失わないことを意識しています。
視力が落ちたときにメガネをかけるように、不安が暴走した日に一時的に支えてもらう道具です。
導入にも記載しましたが、この記事を執筆時点では、不安症状は落ち着いているため、精神科医の指示に従ってロラゼパム服用をやめています。
運用と環境設計も並行して磨いていく
薬だけに頼るのではなく、睡眠・生活リズム・予定調整など、環境側の対策も欠かせません。
頓服はあくまで「急場を支える道具」。
土台となるのは、睡眠と生活設計だと実感しています。
この記事が、同じように不安や衝動性に悩む方が、自分の状況を整理するヒントになれば幸いです。





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